『サイレント・バット・デッドリー』

台は刑務所の奥深く。
重罪人がひそかに裁かれるという、「処刑室」での顛末です。
今、その小さな窓の無い部屋で、椅子に両手両足をくくりつけられた一人の男が裁きの時を迎えます。
それでは。


「何か他に、欲しい物はない?何でも、思いつく限り」
「無えって言ってんだろう!!」
男は、なかば吠えるようにして毒づいた。
「さあやれ!電流でも銃でも、さっさとひとおもいにやれ!!」
娘は、男のあまりの剣幕に言葉を失うが、職務を思い出しておずおずと口を開く。
「それはだめなの。あなたには、特別な処刑方法でって・・・・、そのためにわたしが選ばれたのよ」
「まさか。じゃ、あンたが処刑人ってわけか!?」
男は、あらためて、目の前のきゃしゃな娘を凝視した。
よく見ると、きゃしゃなようでいて結構発達している部分がある。
特に尻などは、よく熟れた果物のように大きく丸かった。
つややかな黒を基調としたボディにスッと走る、白のストライプ。
娘は、スカンクだった。
「ガス責めか!!」
「そうよ」
娘が男に背を向けると、ふさふさした白黒の尻尾がググッと根元から持ち上がった。
尻尾で隠されていたピンク色の肛門が、外に向かってふくらみかけている。
男は、全身から血の気が引くのを感じて固く目をつむった。
すると、娘はまた、急に回れ右をした。
男が目を開けると、すぐそばに娘の顔があった。
「こわがらないで」
娘は、そっと男に口づけた。
そしてそのまま、男の上に体をもたれかけていく。
いつのまにか、男の縛られている椅子の背が、ゆっくりと水平方向に倒れはじめていた。
「まるで床屋だな・・」
男がおちつきを取り戻した声で言うと、娘は笑った。
「処刑人が君でよかった」
娘はすでにまた彼に背を向けていたので、男のつぶやきは娘の耳に届かなかった。
娘が横たわる男の体を抱くように覆いかぶさると、娘の尻は大きくそびえ立つように男の眼前に現れた。
ピンクのふくらみが、さっきよりさらに大きくなっている。
突然、男の下半身を、強烈な快感がつらぬいた。
娘が男の一物を口にふくみ、猛烈な勢いで舌を這わせているのだった。
舌が指先にかわっても、すさまじい快感はかわらなかった。
男は目の前が真っ白になり、娘の柔らかい尻が自分の顔をおおいつくそうとしているのにも気づかなかった。
娘は上半身を起こし、全体重を男の顔にかけた。
あくまで柔らかい娘の尻は、男の顔を完全に密封してしまっていた。
娘は静かに目を閉じた。
男の鼻を圧迫していたピンクのふくらみがはじけ、熱い気体が男の鼻腔に次から次へと注ぎ込まれた。
処刑室は静まりかえっていたが、娘には、ガスが噴射される「スカーーーッ」という音と「臭いよう!臭いよう」という狂乱の声が尻を通して聞こえていた。
声が止むのと、男の一物が白濁した液体を発射したのとはほぼ同時だった。
「さよなら」
娘は、なおもスカンク・ガスを噴射し続ける尻に顔を振り向け、小さくつぶやいた。
処刑室は再び、いつ果てるとも無い静寂に包まれた。

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