Farty Party
「あ

なたは美しく、賢く、すでに1年をまとめている存在で、皆で生徒会に入れたいと意見が一致しましたのよ。」

1年A組の伊集院しづねは、麗しの先輩(おねえさま)が揃っている生徒会のお茶会に呼びだされていた。
ここ、私立聖マリア女子高校の生徒会は、全生徒のあこがれの的であり、そのお茶会に呼ばれることは大変な名誉である、と生徒間に浸透していた。

しかし今、しづねは睡魔と必死に戦っていた。
どうしたのだろう。昨夜緊張して寝てないからかしら・・・
おねえさま方が優しくて、安心したらなんだか急に・・・。
しづねは、そのまま生徒会室で眠り込んでしまった。
眠りに誘いこまれる最後の瞬間、しずなには、やさしい上級生の瞳が妖しく光ったような気がした。

「うふふふ」
「薬が効いたわね。」
「アレは?」
「ここよ。ほら、中もたっぷりと」
「空気なんか入ってないでしょうね?かわいいこの子には、私達の愛をそそいであげなきゃいけないのよ」
「もちろん。中は全部、皆で集めたアレですわ。」
「それじゃ、入れましょう」
「あぁ、早くぅ」
「せかさないで、まだ起きないわよ。ゆっくり楽しみましょう?」

しづねのスカートがめくり上げられた。ストッキングが丁寧に脱がされ、フリルのついた可愛らしいパンティがうやうやしく下ろされると、張りのある瑞々しい桃が露出した。
桃に咲く一輪の菊花をもてあそぶ様に、最高級バージンオリーブオイルを塗られ、ついに妖女達は巨大なシリンジを奥深く差し込み、ピストンを押した。

「ん・・・」
しづねは、何か違和感を感じつつ目覚めた。
(あ、いけない!私、おねえさま方のお部屋で寝てしまったんだわ)
「あら、しづねさん起きて?よく眠ってらしたわねえ。」
「もっと寝ていてもよろしくてよ。」
上級生達は、優しげにしづねに接した。会長の雪緒が、紅茶をすすめた。
「もう一杯いかが?」
しかし、しづねはそれどころではないことに気がついた。
目覚めた時に感じた違和感。お腹が張っているのだ、この感じは・・・ガス・・・。
上品な上級生(おねえさま)の前で、そんな下品な音と匂いを放出する訳にいかない。
間に合わなくなる前に、早く退出してトイレに行かなければ。
しづねは、お腹に力を入れない様にして立ちあがった。
「あ、あの・・・そろそろ帰ります。眠ってしまってすみませんでした。」
小走りにドアに向かったその先を、副会長の麻衣子が立ちふさぎ、会計の美弥と渉外担当の麗那がしづねの手を掴んで部屋の真中までひっぱって来た。
「あ、あの・・・」
しづねは、漏れないようにお尻に力を入れ、自分の回りに集まってきた先輩達の顔を見回した。
「しづねさん、そんなに急いで帰ることないじゃない。今までぐっすりお休みで私達、まだ何もお話してないのよ。」
雪緒がしづねのぴったり後ろにまわり、耳元でささやくように言った。
「それとも、何か急ぐ理由でも・・・?」
麻衣子が、妙にうるんで色気のある目をしてしづねを見つめる。
しづねは、急に様子の変わった先輩にドギマギしながらも、今や意識はお尻に集中していた。
『あぁ、出ちゃう・・・!こうなったら、正直に言ってしまおう。呆れられても蔑まれても、お腹が膨れるほどの大量ガスを、音をたててもらすよりずっとマシだもの。』
しづねはふるえる小声で
「お・・・おならが出そうなんです・・・」
と告白した。
「え?何かしら、聞こえないわ。」
しづねが恥ずかしがって小声で言ったためか、生徒会の面々は一層しづねの側に寄り、耳をそばだてた。
顔を真っ赤にしながら、しづねは覚悟を決めてはっきりと大きな声で
「おならがっ!出そうなんですっ!」
きっとおねえさまは汚いものを見るような目で私を見ていらっしゃるわ、そして私はこの清潔で上品なお部屋からたたき出されてしまうのだわ。そうしづねは思った。だが現実は違っていた。
「まぁ、それは大変ね。我慢できないほどなの?」
しづねの右手を握っていた麗那は、その手を離さないまま問いかけたのだ。
しづねは、額から流れる汗を拭くことも出来ず、より一層お尻に力を入れながら懇願する様に麗那を見て言った。
「トッ、トイレにいかせてください・・・」

「ダメよ!質問に答えなさい!」
美弥がしづねの必死の願いをピシャっとはねつけ、興奮した様に大声を上げた。
「我慢できないほどなのっ!?」
「はいっ、我慢できないほどですっ!もう出そうです!」
あまりの恥ずかしさにしづねは目をキュッとつぶり、大声で答えた。
あぁっ、と興奮した美弥を押しのけ、やはり頬を赤く染め、息の荒くなった会計の法子が割って入る。
「どんな、何がでるのっ!」
「ブーッて、大きな音たてて、私のお尻からすっごいのが出そうですっ!」
「何が!」
「おならですっ!」
「もう一度!」
「オナラッ!!」

悪魔の気体を封じこめつつもはちきれそうな肛門と、つきあげる放屁の欲求、そして生徒会室をつつむ異様な熱気に、しづねは何も考えられなくなっていた。
妖女達の追及はなおも続く。
「今どんな感じか、ずっと言ってごらんなさい!」

「出そうです、おならが出そうです!こんなに我慢してても全然消えないなんて、そんなの初めてっ!すごく大きくて臭かったらどうしよう!おねえさまに聞かれたら恥ずかしいですっ!はっ、はぁぁぁっ!出ちゃう!おならが漏れちゃう!あぁ、足に力が入らない・・・。いやっダメっ!生徒会室で放屁なんて!聞かないで、おねえさま!私のおなら、聞かないでくださいっ!で、出る・・・あ・・・っ!」
プッ!プププププッ!ププッ!
プルプル震えるしづねの尻から、細かく屁が漏れた。
「いやいやっ!止まらないっ!いやーっ!」
プププッ!プスッ。
おならの本体が出る前に、しづねはゲートを閉める事にかろうじて成功した。

「い・・・いや・・・」
屁をきかれた恥ずかしさと、放出の心地よさがごっちゃにいりまじったしづねは目頭に涙をためながら、遅れて鼻腔に届いた匂いを嗅いだ。はっきりとした、おならの臭い匂いがした。
おねえさまの鼻に入る前に全部嗅ぎとってしまいたい、としづねは思ったが、妖女達はすでに匂いを堪能していた。

「ごめんね、しづねさん。」
雪緒が、いまだおならを我慢しているしづねに向かって、驚くべき告白をした。
「実はね、いまのおならは私達のおならなの。」
突然のことに理解できないしづねに、雪緒は大きなシリンジを見せた。
「これに、私達のオナラを集めて、睡眠薬で眠り込んだあなたに注入したのよ。」
「これは、生徒会に代々つたわる、儀式なのよっ!」
目をおおきく見開いたしづねに、法子が赤い頬のままであわてて説明しだした。
「生徒会に入れたい、と思う生徒がいた場合、このおならの儀式をしてヒミツをわかちあい、結束を固めるの。空気を入れてもいいのだけれど、ホンモノのおならを入れたのは、私達の一部をあなたへ注ぎたいという、私達の愛なのよ。」

愛・・・。
しづねは、奇妙な心地よさを感じた。この美しいおねえさま方のヒミツ、おねえさま方の恥部であるおなら。それを私に・・・。私は仲間と認められたのだ。

麻衣子がオレンジの細い管を持って、しづねの後にまわった。
「苦しいでしょ。抜いてあげるわ。そして私達みんなで、一旦あなたのものとなった私達のオナラを、分かち合いましょう。」
「あっ!」
ブシッ。
しづねの菊花に、鮮やかなオレンジがすこしの放屁と入れ違いに差し込まれた。
麻衣子の指で栓をされた長い管の先を、しずなの鼻先にもってくる。
生徒会メンバーも顔をよせあつめ、そして麻衣子は、そっと親指をどけた・・・。

シュオーーーーーーーーーーーーーッ!

空気浣腸では味わえない、ホンモノの屁の匂いが、彼女らの鼻腔をくすぐり、また体内に戻った。
「このオナラは私達7人のオナラ。私達は秘密を共有した仲間。いつまでも。」
あくる日から、生徒会室に出入りするしづねの姿が見られるようになった。

「でもおねえさま。」
ある日、すっかり生徒会室の雰囲気に馴染んだしづねが、会長の雪緒に聞いた。
「皆さんのあの・・・アレを、どうやってシリンジに集めたんですか?」
雪緒は、妖しく笑いながら、しづねに耳打ちした。
「それじゃ、今日実際に集めてみましょうね・・・後でシャワールームまでいらっしゃい、うふふふふ・・・」
ふたりの後ろで、会計担当の美弥は(今日のおやつは焼きイモに変更ね・・・)
と、フフッと笑った。
                     -END-

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