かしむかしあるところに、じいさんとばあさんとその息子がいました。その息子が隣の村から、とんとかわいい嫁さんをもらいました。
ところが、息子が遠い街へ仕事に出かけた後、嫁さんの顔色がだんだん悪くなってきました。
心配になったじいさんがある日、嫁さんに尋ねました。
「どこか具合でも悪いのか?」
しかし嫁さんはかたくなに、わけを話そうとはしません。
そうこうしているうちに、嫁さんはとうとううずくまってしまいました。
「本当にどうしたんだい?おなかが痛いのかい?」
ばあさんが聞くと、嫁さんが恥ずかしそうに言いました。
「あ、あたし…おならがしたくて………。今まで月に一度おならをしてきたけど、 おじいさんやおばあさんに悪いと思ってずぅっと我慢してきたから……。」
それを聞いたじいさんとばあさんはあきれて、
「なんだ、そんなことだったのかい。屁など遠慮せずばんばんやれ。」
喜んだ嫁さんは、明るくかわいらしいえくぼをにっと見せて、
「はい、では失礼します。」
と言うなり、いきなり大きなおしりを持ち上げ
ぼぶっっほわうぅぅ!!!!
そのとたん家の中に物凄い悪臭がたちこめました。
卵の黄身に納豆をまぜてぐつぐつ煮込んだような気が遠くなるよううな激臭。
ねずみは天井からぼとぼとと落ちてくるは、ネコは逃げ惑い、やがてぐったりとするは、近くにいたじいさんは倒れるはで、もう少しでばあさんまで気絶するところでした。
「お、おえぇぇ……、ひぃっひぃっ、うんにゃあ、ぶったまげたぁ。」
くらくらしながらもやっとのことでじいさんを連れておもてに脱出したばあさん。
あきれるやら、ほっとするやら、それでもこわい顔をして言いました。
「なんとおっそろしい嫁ごじゃ。おまえを家におくことは出来ん。月に一度こんな目にあわされちゃかなわん。」
かわいそうに、嫁さんは泣く泣く自分の家へ返されることになりました。
(あぁ、もう少し我慢すればよかった。)
それと同じ頃、街の方から早足でやってくる二人組みがいました。
「兄貴!今日は大漁っすね。」
「おうよ。なんせ庄屋の使いと呉服屋の主人のだからな。」
「さぁて、いくらあんですかね?」
「まてまて、おっ、ちょうどいいところに小屋があるじゃねぇか。あそこで数えるぞ。」
二人はお尋ね者のスリでした。今日は久々に大収穫だったらしく、金を勘定することにしました。
「うわぁ、すっげー。」
「うるせぇ、バカヤロー。誰かに気づかれたらどうすんだ。小声でしゃべれ。」
嫁さんはしょんぼりしながら、とぼとぼと峠まで歩いてきました。そのときです。
「うぅ、いたたたた…。」
またおなかが張ってきてしまったのです。
(いっそここでしちゃってもいいかな。あ、でもあたしのヤツなかなかニオイ取れないんだっけ。
もしここに誰か来ちゃったら大変だもんね。どこか誰もいなくてニオイがもれないようなところがあれば……あっ!)
ちょうどいいところに小さな小屋がありました。もともとこの小屋は住むというよりは物置きとしてつくられたものだったので、人間が十人入れるかくらいの狭いものでした。ので、嫁さんは思いもしませんでした。そこに人が入っているなんて………。
(よかったー。あたしのにはちょっと小さいけどぜいたく言ってもしょうがない。)
嫁さんはそーっと戸を開け、大きなおしりをぎゅぎゅっと押し込みました。
(ここでやっちゃおうっと。えへっ、さっきのじつは半分も出してなかったんだよねー。はうっ、もうダメ。我慢できない。)
嫁さんはくいっとおしりの穴を上へ向けました。そして、少しずつ少しずつ…
すぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……
「兄貴ィ、なんか肥溜めのにおいしないっすか?」 小声で言いました。
「ん?うん。イヌがそこらで糞でもしたんだろ。いいからさっさっと数えやがれ。」
っっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……
「う、うげぇ…あ,兄貴!やっぱこれ肥溜めのにおいっす。肥溜めに落っこちたときのにおいっす。」
「ぐ、ほっ、んぐぅ…ん!?ありゃなんだ?なんかが戸からはみ出てるぞ。さっきはあんなもんなかった。」
二人は朦朧としながらおぼつかない足つきで大きな大きな布に包まれたものに近づきました。
しかし、それが女であることに気づいたときにはもう遅かったのでした。
(えへっ、やっぱりちょっとずつなんてあたしには合わないわ。……………………ん~っ、ふんーっ!!!)
ぶっすーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!!!!!!
(うぅぅぅ、うわぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!!)
(くっ、くっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!死ぬうぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!)
突然の出来事でした。二人の声にならない叫び声は、久々の開放感を満喫している嫁さんには届きませんでした。
あっというまに小屋の中の空気の100%が嫁さんのおならになりました。でも嫁さんのおしりはそんなことおかまいなしです。
まだまだたまりにたまった強烈な気体は底を知りません。
おならはさらに小屋の中で圧縮され、ますますおも~く濃厚なものになっていきます。
「兄貴ィ!!くせーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「……む、むぐ、うががが、がはっ」
やっと嫁さんがふぅっと一息した頃には、小屋の中はとんでもない悪臭で最悪の事態になっていました。いわゆる地獄です。
「ふぅーっ、すっきりした~。気持ちよかったぁ。」
嫁さんはおすまし顔で、でもちょっぴり気恥ずかしそうに、ぱっぱっとおしりについてる残り香をはらいました。
その時です。
後ろのほうでばたんばたんと大きな物音がしました。嫁さんはびくっとしながらも恐る恐る戸を開け小屋の中を除いてみると、二人の男が遠い目をしながら半笑いでのびていました。
「……………………………………お、おならくさい、おならくさい、おならくさぁ………」
ぶつぶつ言いながら目を回している二人を見て、嫁さんは自分のおならのせいであることに気づきました。
顔をりんごのように真っ赤にしながら、
「え~ん、ごめんなさ~い。だいじょうぶですか~?悪気はなかったんですぅ。」 と必死に起こそうとしました。
しかし、当然あんなものをまともに吸って起きられるはずありません。
ところで、一体この二人はここで何をしていたのか。ふしぎに思った嫁さんは、ふと周りを見渡しました。
するとそこにはたくさんの財布が。そしてその中に見覚えのある財布がありました。
「あれ、どうしてここにあのひとのおサイフがあるのかしら?」
ちょうどそこへ街へ行ったはずの夫が通りかかりました。
「おや、どうしておまえがこんなところにいるんだい?まぁいい、じつはさっき今日の稼ぎごと財布を・・・ん!?
…それは、まさか。」
息子は中で寝ている二人を見て嬉しそうに行った。
「そうかい、スリを捕まえて私の財布を取り返してくれたんだね。お前は本当にいい女房だ。」
二人のスリはすぐにやってきた役人に連れていかれ、財布もその日のうちにみんなの手元に戻されました。
特に庄屋様と呉服屋の御主人はたいそう喜んで、米や野菜をいただけることになりました。
ばあさんは帰ってきた息子のうしろに嫁さんがいるのを見て、
「せっかく帰した嫁をなんで連れてきた。」 と怒りましたが、
息子からわけをきいて一応納得しました。
また息子は嫁さんのために屁をこくところを作ってあげました。
嫁さんは屁がこきたくなると、そこへ行き、みんなの迷惑にならないように屁をこきました。
そしてその嫁さんのおおきなおしりの下では…………
「う、う~ん。いいひぃ、もっと、もっ…………うっ!…」
息子は筋金入りのおならフェチでした。
それで彼女を選んだのでしょうか?いえいえそれはおいておきましょう。もしそんなことが嫁さんに知れたら……。
とにかくプレイはほどほどに。ね?
おしまい
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